海のユスリカ
2021.11.28 | Comments(0) | Trackback(0) | ハエ・カ・アブ

ヘナチョコな虫好きが綴る、ふしあな的自然観察日記
2021.11.28 | Comments(0) | Trackback(0) | ハエ・カ・アブ
先日、近場の渓谷でのこと。
派手目なアブらしきものが草むらに入っていくのが遠目に見えたため、慎重に近寄る。
アブは湿った地面でなにやら産卵行動らしき動きを見せていた。
もう少し近づこうとするとさすがに飛立ち、近くの草の上にとまる。
えーと、たしかコレは昔一度見たことがある…
その場では思い出せずにまた調べなおしてキジマクサアブいう名前にたどり着いた。
大型で大変美しい種だが、記録は多くないようだ。
良きアブ。
キジマクサアブAnacanthaspis bifasciata japonica
2019年6月 長野県
2019.07.06 | Comments(0) | Trackback(0) | ハエ・カ・アブ
先週の事、とある虫を探していたのだが、どうも時期が終わってしまったらしく姿が見えない。
一時期高温が続いたせいかここで季節が一気に進んでしまったし、仕方がないのかもしれない。
とはいえせっかく来たのだから何か探していこうかと思い周りを散策していると、ビロウドツリアブが飛んでいた。
ああ、さっき見逃していたけれどこんなところにもいるんじゃないかと近づいてみると、なんだか違和感。
あれ?こいつビロウドツリアブじゃない?でもいやまさかねぇ…と止まるのをまって確認する。
翅には特徴的な斑紋。
げ…ハクバだこいつ…。
飛翔中。
ハクバツリアブについては以前も何度か白馬村まで行って探したことがあったが、出会えたのはほんの一瞬だった(こちらの記事)。
そもそもハクバツリアブってどうだったっけと手元に唯一ある資料*1 をめくってみると、これまで日本で確認されている産地は白馬村の二地点と東信の二地点、計四地点のみ。うち最近の記録があるのは白馬村の一か所だけで、もう一か所は1997年に記録があり、東信の記録は1952年と1996年の記録が一例ずつ…。
今回出会ったのは東信某所なので、24年ぶりの東信の記録になるのだろうか…そのうちどこかに投稿しておこう。
前回は一瞬の出会いだったのでじっくりと観察できなかったが、今回は複数個体がいたのでそれなりに観察することができた。
飛んでいるときは首元の白帯と翅付け根の白色紋が良く目立ち、まるで小さなマルハナバチが飛んでいるかのようにも見える。
また、今回見られたのはすべて♂個体だったのだが、もう少し時間を空けて訪れれば♀が見られるのだろうか。
ここで記事を書こうとしてちょっとネットで海外の本種の画像を検索してみたのだが、今回のはパッと見だと胸部側縁の白色条の発達が非常に弱い(つーかほとんど見えない)ように思えるのだが、んー?その辺どうなんだろう?個体差?
それともう一つ、前述の資料だとこれまでの事例の共通項を“長野県で 5月頃 標高1000m以上”として挙げているが、今回見られた地点はせいぜい標高500mちょっとの畑の脇という里山環境である。しかも気候が変だとはいえ、4月。
ひょっとしたらハクバツリアブは案外広く分布しているのかもしれない。
気になった方はぜひお近くでもその姿を探していただきたい。
この記事を読んだあなたは小さいビロウドツリアブが全部ハクバツリアブに見える呪いにかかります (呪いSE
*1 紺野 剛・濵路 久徳・田悟 敏弘,2014,ツリアブ科ノート ハクバツリアブ(和名新称)の記録 はなあぶ 37:51-58
2018年4月 長野県東信地方
2018.04.09 | Comments(0) | Trackback(0) | ハエ・カ・アブ
湘南でムラサキツバメを探しているときに、ある葉に目が留まった。
何か黒い粒がいっぱい密集していて…すべてハエである。
おお…凄いと思っていたが案内役の尾園さんはなぜ私が興奮しているのかわからない様子。
その後近くで複数の集団が見つかったことやお話を伺って分かったのだが、これはこの辺りではごく普通に見られる光景らしい。
だが、こちらにとっては初めて見る光景である。
ところ変われば虫変わる、ということであろう。
これはヤマギシモリノキモグリバエ(か、その近縁種)とのこと。
なぜこのような露出した部分に集まるのだろうか?
いや、集まるからには何かメリットがあるに違いないのだが…。
たまたま訪れた旅の人間にはちょいとその意図が測りかねる行動なのであった。
2016年12月 神奈川県湘南地方
2016.12.13 | Comments(0) | Trackback(0) | ハエ・カ・アブ
昨年、とある人からケンランアリスアブの情報をいただいた。
その時はもうシーズンを過ぎていたので挑戦できなかったが、今年はそういえばそんな時期と思い出して出かけることにした。
うんうん、忘れなかった俺、偉い。
ポイントでホストとなるトゲアリの巣を探すと、すぐに見つかった。
地元じゃまったく見られないトゲアリだが、少し標高を下げれば入れば結構見つかる。
ところが、ケンランアリスアブはそこまで聞かないのだ…。
まあ自分もこの時期に足を運ぶことは多くないから、そんな時節なのかもしれない。
最初に訪れた時はもう既に夕刻近い頃合いだった。
薄暗い森の中でシルエットを頼りに目を凝らす…と、それらしい個体を発見。
しばらく粘っていたら撮影できるところまで降りてきた。
まぁ、ケンランだね。
トゲアリの巣の周囲で産卵する。
♀は腹部後半が紫色。
翌日、近くの別の樹でトゲアリ巣の前に陣取っている個体を見つけた。
昨日見ていた個体となんだか印象が違うなぁと思ってみていたら、突然トゲアリの巣のあるウロに突撃、すわ産卵かと色めき立った瞬間、別個体をひっつかんで飛び出してきた。
よくよく見れば、腹部全体が金色に輝いている。
なるほど、♀を待っていた♂だったか。
非常に顕著で美しい種だが、最近ホストのトゲアリが減ってきたためにケンランアリスアブも減少傾向とのことである。
いつまでも、彼らの暮らす森が健在で会ってほしいものだと思う。
2016年6月 中部地方某所
2016.06.27 | Comments(2) | Trackback(0) | ハエ・カ・アブ
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Author:spatica
生息地:信州諏訪地方
性別:♂
ムシは好きだが見つけられない、典型的なふしあなさん。
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