
我が家の庭の片隅には何種類かのユリが植えられている。
なんという種類かは分からないが親が成長を楽しみにしているものだ。
いつの頃からか、このユリにカタクリハムシが見られるようになった。
カタクリハムシと言えば、赤い色と微妙な質感でワタクシお気に入りのハムシ。
野外で見たことはあまり無かったが、そのカタクリハムシが庭にいるのだ、ワタクシはちょっと楽しみにしながら彼らをヌル~く見守っていた。
のだが…
彼ら、ちょっとやりすぎた。
時が経つにつれて彼らは数を増し、ユリの芽を暴食し始めちゃったのだ。
せっかく展開したユリの葉が穴だらけなわけだから、サスガに庭の管理人(親父)も気づいたらしい。
親父「なんか赤い虫がいっぱいいるんだけど。」
ワタクシ「ああ、それね。ユリにつくんよ。」
親父「たくさんいるみたいだし、殺虫剤でも撒くか。」
Σ(゚Д゚;)い…いかん!
そんなことをしたら、庭の虫だけでなく最近居ついたらしいカナヘビにも影響が出るかもしれない。
それだけは断固阻止せな!
そんなワケで、ワタクシはせっせとカタクリハムシを捕まえはじめたのでありました。
しかし意外と数が多い。たった10数分で捕まえたカタクリハムシは41匹!
もちろん採りこぼしもあるだろうから全部ではないだろうけど、これでだいぶ被害は減るだろう。
しかし捕まえたカタクリハムシ達どうしよう…。
標本にするしかないか…。
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2006.04.30
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気づけば明日で4月も終わり。
もう一年の1/3が過ぎてしまうんですね。なんか早かったなぁ…。

本日の御題はヒメギフチョウ。
ここ数年撮影しているけど、今年は天気が悪かったりしてまだ縁がなかったのだ。そのヒメギフチョウを今日ようやく撮影できました。これでやっと春の定番を撮れたんだな、とほっと一安心。
昨日の天気予報では今日は晴れとなっていたが、午前中は雲が多くてまったくダメ。諦めて帰ろうと移動を始めたら、遠くに青空が見えた。こりゃ晴れんべ、と慌てて取って返し、待つこと1時間。午後1時を過ぎてから日差しが差し始め、数分もしないうちにヒメギフが樹上から舞い降りてきた。コイツらはほんと、日差しが無いと姿すら見せてくれないなぁ。

発生は大分前から始まっていたようで、既にかなりスレてしまっている個体も多かった。
休日の天候がよくなかっただけで、「はいまた来年よ~」といわれてしまうこの類の撮影はどうしてもあせってしまいますね。
おまけに久々の動いている被写体の撮影だから手ブレ写真を思いっきり量産。
デジタルに変わってからというもの、手持ちでブレずに撮影できる限界がかなり落ちてしまった感じがします。簡単に拡大して見ることができるようになったのが大きいんでないかな。そろそろカメラのホールディングを見直す必要があるかもしれないね…。

こちらはスミレでの吸蜜。しっかりとは見ていないけどスミレはヒナスミレっぽい。もし本当にヒナスミレだとしたら“スミレのプリンセス”と“姫”ギフチョウの組み合わせ。これがほんとのプリンプリンセスかも…(FF4やってない人にはわからないですね)。
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2006.04.29
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今日も日曜に撮った裏山の花。
早春に純白の花を咲かせるアズマイチゲです。
春らしい花ですが、意外と写真のモデルになっているところを見かけませんね。近縁種でより写真栄えするキクザキイチゲの影になっているのかな。
くたっとした葉といい、どことなく気だるい感が漂っているあたりには、ちょっと親近感を覚えます。
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2006.04.26
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日曜日は明るい曇りになった。
気温は高いもののこの天気ではさすがにヒメギフは無理そうだし、最近歩いていなかった裏山を歩いてみることにしました。
最初に目に留まったのは、家の近くで咲いていたイヌナズナ。
今まであまり意識していなかった植物だが、なんだか今日は妙に気がそそられる。
可愛い花だけど、花壇に植える花じゃあないね。
この花は土手の上で、背の低い草花の中からひょっこり頭を出しているからこそ、その魅力が引き立つんだと思う。
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2006.04.24
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ども、spaticaです。昨日は出かけていたので更新できませんでした。
目的は「もう一つの春」であります。
もう一つの春…ご存知だろうか?
昆虫界の春の代名詞と言えばやはりギフチョウだと思う。
植物であれば恐らくはカタクリなどが名を連ねるであろう。
しかし、それは春の持つ側面の一つに過ぎない。
光あればそこには必ず闇もある。ギフチョウを、陽光に輝く「光の春」と例えるならば、漆黒の闇に彩られた「闇の春」もまた、存在するのだ。
さあ…いまだ相見えぬ「もう一つの春」との邂逅を果たさんがため、赴くこととしよう…
では、決戦の舞台へ!!
というわけで、行って来ました。場所は長野県飯田市。先日と同じ場所です。

「もう一つの春」とはこちら、オオシモフリスズメのこと。これはメスですね。年に一度、早春にのみ出現するスズメガで、日本最大のスズメガでもあります。第一印象はとにかくデカいッ!なにしろ開長は140-160mm!飛んでいるとさらにデカく見えます。まさに重爆撃機。

見よ、この質感を!!何ともいえませんね、これは。ちょっとカモの羽毛に似てるかな?

背中をアップにしてみました。いやはや、言うことがありません。ワタクシがオオシモフリスズメに抱くイメージは「豪壮にして繊細」、そしておどろおどろしくもありながら、実に流麗な印象を受ける模様です。

街灯下のオス。すらりとした体形をしていてメスより小柄ですが、それでもデカいです。
しかしあれですね、最初に見つけたときはすごく興奮したのですが、何度か見ているうちにちょっと悲しいような、切ないような、微妙な気分になってしまいました。
こんなにデカくて、綺麗で、すごく素晴らしいガなのに、街灯に飛んできてしまう。体が重いから飛翔も上手くないうえに、気温も高くないから飛ぶ前には長いウォームアップが必要で、一度落ちるとその後しばらくは動けない。更にやっとこ飛び立った途端、車に吹っ飛ばされる彼らの姿を見て、人間が彼らを虐げているような感覚を覚えてしまったんですね。他の生き物でも変わらないはずなんですが、個人的な思いが強かっただけに、つい妙な感傷にふけってしまいました。

なにはともあれ、ようやく「もう一つの春」に出会うことができました。
この素晴らしい「儚き帝王」が闇夜に舞うことができる、そんな環境がいつまでも残って欲しいものです。
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2006.04.23
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ことの起こりは昨日(20日)夜のこと。
そろそろ寝ようかと思った頃合に、ハナムグリの蛹の変化に気が付いた。この個体は先月幼虫の状態で採集し、今月8日に蛹化してからは別容器へ移してその推移を見守っていたものだ。
その蛹が昨晩突然に動き出したのである。しかもその動きは蛹お決まりの“お尻クルクル~”ではなく伸縮運動である。
すわ、これは羽化の前兆か!?
羽化しちゃうの?
ホントにしちゃうの?
もちろん羽化すること自体は嬉しいことなのだが、ここの所ちょっと忙しくて疲れており、久しぶりに早く帰れた昨日は早めに寝ようと思っていたところだったのだ。当然(?)ここでの理性と欲求の葛藤が始まったのだが、結局理性が勝り少し撮影してから寝てしまった。

こちらはそのとき撮影したもの。薄い蛹の皮を通して成虫の体が完全に出来上がっているのがよくわかりますね。蛹ってのの変化は何度見ても面白い。

目覚めて今朝、予想通りハナムグリは羽化を完了していた。こいつぁアオアシナガハナムグリですな。蛹化したときに大体予想はついていたんですが、イマイチ確信がもてなかったんですよねぇ。考えてみれば本種の生きているものを見たのは今回で2回目、自身で採集できたのは初めてってことになるわけだ。そりゃ確信もてませんわな。羽化の一部始終を撮影することはできなかったけど、ここは無事羽化してくれたことを喜ぶべきでしょう。今季は是非野外で活動中の成虫にお目にかかりたいですね。
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2006.04.21
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天気予報と正反対に、今日は思いっきり晴れた。昨日の深夜にみぞれが降っていたのがまるでウソみたいだ。
ここは一気に撮影モード!と行きたい所だったが、朝から体調がすこぶる悪い。「フィールドの風邪はフィールドで治す!」と一度は外に出てみたもののイマイチ調子が出ない。結局家に帰って寝なおすことになった。我ながらバカですなぁ。
今日見て回ったのはキブシの花。淡いクリーム色の花は見ていてなんだかホッとする。まだ本格的な春のメンツが揃っていないので虫の姿は思いのほか少ないが、それでもテングチョウやコマルハナバチの女王が来ていたりした。また一週間経てば、訪れる虫たちの顔ぶれも変わってくるだろう。
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2006.04.16
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先週は飯田のギフも見れたことだし、そろそろヒメギフが出始めているかも…ということで、産地の様子を少し見に行ってみた。2時間ほど待ってみたが残念ながらヒメギフの姿は見られず。ウスバサイシンの芽も出ていないし、ちょっと早すぎたかな。来週あたり出てきてくれることを祈りましょう。

ヒメギフを諦めた後は今まで行った事のない所を中心に探索してみる。
なんとまだフクジュソウが咲いている所があった。自生のものかどうかわからないけど、結構それらしい雰囲気。そういえばフクジュソウの類で「これは確実に自生!」と言い切れるようなものを見たことがないですね。もし林の中なんぞで野生の群落に出会ったらさぞかし感動するんだろうなあ。

その後は特に目立ったものもなく終了。
中途半端な時間になってしまったので、帰り際にクヌギカメムシの卵をチェックしに行くと…おおお、孵化しているではないですか!皆様そろってプックプクのま~んまるでございます。黒い方が頭で、黄緑をしているのが腹部。
先週の土曜日には孵化していなかったので、この一週間で孵化したのは間違いない。関東周辺では2月頃に孵化するらしいのでその頃からほぼ毎週チェックを入れていました。孵化の瞬間には立ち会えなかったものの、その時期が分かったのは収穫。ヲチしていた甲斐があったというものです。

同じ木でも日当たりによって孵化の時期は違うようです。こちらは北側に付いている卵塊。キャッチフレーズはきっと「つぶより」だと思う。卵塊はゼリー状の物質で覆われていて、このゼリーは断熱材兼食料の役割を持っているらしい。新芽の時期に先駆けて孵化した若虫たちは、このゼリーを食べて成長しながら芽吹きの季節を待つわけです。ところどころから出ている白いピョコピョコは呼吸管で、1卵に付き3本ずつ出ています。スグレモノのゼリーも通気性までは確保できなかったようですねぇ。
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2006.04.15
| Comments(2) | Trackback(0) | カメムシ
ども、spaticaです。今回のネタは以前予告していたユスリカ。

春と秋の年2回、諏訪湖で大発生するユスリカ。この春も例年通り発生し、そろそろピークを過ぎ始めたところでしょうか。種類的にはオオとセスジの比率が高いと新聞に載ってた気がします。個人的にはオオなのかな?と思いますが、確実な同定はワタクシには無理なのでユスリカの一種ということにしておきましょう。
とにかくこちらをご覧下さい。以前より多少減った気がしますが、それでもやたらと数が多い。

風が強い日等には風の当たらないところに集まり、公園の木の根際なんかこの通り。諏訪湖周辺の建物では壁といわず洗濯物といわず、至る所に張り付きます。加えてコイツら体が軟弱ですぐに潰れ、それが茶色の染みになってしまうからタチが悪い。嫌われる所以です。もちろん蚊柱も作り、チャリンコでその中に突っ込んでしまうと最悪です。かく言うワタクシも何度か食べてしまったことがありました。そんなわけでユスリカが発生し始めるとローカル紙の紙面には「今年も発生 お邪魔虫」なんて見出しが躍るわけです。
しかし考えても見れば、彼らの「産めや増やせや富国強兵」の礎を築いてしまったのはニンゲンで、彼らは富栄養化した湖から有機物を取り除き、陸上へと還元しているだけ。自然界における物質循環から言えば、至極当たり前なことではなかろうか、ワタクシにはそんな風に感じられるわけです。案外、諏訪湖の浄化に一番躍起になっているのは彼らなのかもしれません。
でも、異常発生しているものはやっぱりキモチイイものではないですね。せめて少しでも彼らのいいところはないもんか?とちょっと撮影してみたんですが、こちらなんかいかがでしょう?

この個体は♂なので、触覚なんか“ふわぁんっ”と広がっててなかなかキレイじゃないですか。クイっともたげた前足もいい感じ。あと驚いたのは口ひげが結構発達していること。後食はしないだろうと思い込んでいたし、いっつもうつむき加減なものだからいままで気づきませんでした。
いろいろ言われがちだけど、嫌われすぎない程度に頑張って下さい、ユスリカさん。
ちなみに彼らユスリカは、諏訪では「うんか」と呼ばれます。諏訪で話す分には問題ないんだけど、標準和名の「ウンカ」は同翅(ヨコバイ)目に属する昆虫なもんだからちょっとヤヤコシイ。昔は「え?どっちがホントのウンカなんだろう?」とか混乱したこともあったのでした。
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2006.04.12
| Comments(4) | Trackback(0) | ハエ・カ・アブ
みなさまこんばんわ。少し体調を崩して鼻水グズグズのspaticaです。
この時期は気温の変化が激しいですね。ワタクシのようなもらい風邪にもご注意ください。

今日は玄関の明かりに一匹のガが飛来していました。模様から判断するとシロフフユエダシャクの♂だと思われます(ちょっと自信なし)。晩冬から早春にかけて出現する普通種だそうです。東京で見ていたときはもう少し白っぽい個体が多かったような気がするのですが、地域的な変化の割合に違いがあったりするんだろうか。
本種はいわゆる「冬尺蛾」の一種で、♀は翅が退化しておるそうです。この冬には何種類かのフユシャクを観察していますが、出現パターンが晩冬・早春型の種にはほとんど出会えていません。ワタクシがイモなだけかもしれませんが、気温の低い諏訪では晩冬・早春型のフユシャクはこれから出てくるのかもしれませんねぇ。
ま、まだデータも少ないことですし、詳しい考察は来シーズン以降に持ち越しになりそうな気配です。
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2006.04.10
| Comments(0) | Trackback(0) | ガ
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