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カンタン

カンタン
カンタン EOS20D EF100mmMacroUSM
邯鄲の夢、というお話をご存知だろうか。私も受け売りなので詳しくは知らないのだが、簡単に言うと次のようなお話である。
昔、中国の盧生という人が、邯鄲という都市で栄華を極める夢をみたが、目が覚めてみるとその夢はコウリャンを煮ている僅かな時間にみた夢だった…というお話。
この故事にちなんで名づけられた虫がカンタンである。
なんでもその儚い声がこのお話を連想させたんだそうで。
でも、正直この話を知らなければ意味不明な名前ですよね、カンタン。
カンタン
カンタン EOS20D EF100mmMacroUSM ストロボ
カンタンを見かけるのは大抵マメ科植物の葉上にいるところ。特にクズなんかではよく見かけるんだけど、これが意外と敏感で鳴いているところに近づくのは一苦労。クズの群落はツルが複雑に絡み合っているので近づくときにどうしても揺らしてしまうんですね。
カンタン
カンタン EOS20D EF180mmMacroUSM ストロボ
カンタンにはヘンな癖があって、鳴くときには必ず身を乗り出していないと気が済まないようです。
こちらから言わせて貰うとどうしても半身が隠れてしまうので、撮りづらいことこの上ないです。
カンタン
カンタン EOS20D EF100mmMacroUSM ストロボ
よくあるパターンが、この自分が食べた穴から頭だけ出して鳴く行動。いったいなぜこんな風にして鳴くんでしょうか。どいつもこいつも競ってやっているあたり、何か意味があるのではないかと思ってしまうわけですが、いまのところその答えは分かってなさそう。
それにしても「鳴く虫の女王」なんて言われているわりには悪党ヅラをしていますね。ま、そんなこといったら鳴いているのは全部♂なわけですが。

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2006.10.08 | Comments(3) | Trackback(0) | バッタ他直翅系

ただ今、クスサン祭り開催中

クスサン
クスサン EOS20D Sigma15mmfisheye ストロボ
というわけで、今の時期によく見かけるガにクスサンがある。
本格的な秋が訪れる直前に姿を見せるヤママユガ科のガだ。年によっては大発生をして付近の住民を困らせる厄介者になることもあるが、大抵の年は「ああ、もうそんな時期になったのか…」と季節の移ろいを教えてくれる暦の目安である。
クスサン
クスサン♂ EOS20D EF100mmMacroUSM ストロボ
こちらがクスサン。この個体はオスです。
クスサンはよく見かけるガだから撮影はいつも先送りになっていた。でも今年こそは撮っておかないとと考えて、ようやく今夜重い腰を上げたってワケだ。ところが今夜はえらく冷え込んでいた。電光掲示板の温度表示はすでに一桁となっているし、おまけに月明かりが煌々と照っているじゃあないですか。これはちっとばかし分が悪いと思っていたが、10時近くなった頃、ようやく撮影しやすそうな場所にいるクスサンを発見することができた。8時過ぎに見回ったときにはいなかったから、その後飛んできたんじゃないかな。
クスサン
クスサン・眼状紋 EOS20D EF100mmMacroUSM ストロボ2灯
ヤママユガ科の十八番、眼状紋。
ヤママユにしろ、ウスタビガにしろ、ヤママユガ科のガはどれも洗練された美しさを持っているように思うが、このクスサンだけはちょっと違う印象を受ける。垢抜けないというか、少々やぼったい感じをうけるのだ。しかしそれがかえってクスサンを親しみやすい存在にしているように感じるのも確かではないだろうか。
クスサン
クスサン♂ EOS20D EF100mmMacroUSM ストロボ2灯
クスサンの♂の顔をアップにしてみた。綺麗な羽毛状に広がった触角が美しい。この形は♀の匂いをいち早くキャッチするために、表面積をできるだけ広くとろうとした結果ではないかと考えられている。
クスサン
クスサン♀ EOS20D EF100mmMacroUSM ストロボ2灯
こっちは♀のお顔。一応触角は櫛歯状になっているものの、♂程の広がりはない。
クスサン
クスサン♀ EOS20D EF100mmMacroUSM ストロボ2灯
♀の大きな腹部は、彼女の最後の仕事がまだ残っていることを示している。
外灯に集まってしまったこの個体は、明日の朝までに飛び立つことができなければ鳥の餌になるか、あるいはゴミとして掃除の人にかたづけられてしまう事だろう。
できることならば無事に生き延びて、次の世代へと命をつないでいってくれることを願うばかりだ。

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2006.10.07 | Comments(4) | Trackback(0) |

コバネイナゴ

コバネイナゴ
コバネイナゴ EOS20D EF100mmMacroUSM ストロボ
今の時期、田んぼの畦を歩くと必ずといっていいほど見かけるのがイナゴ。米が実る季節になると俄然元気になるあたり、よくも稲子という名をつけたものだと思う。
イナゴは日本における代表的な食用昆虫の一つだろう。もちろん私も食べたことはあるし、自分で採集したものを調理したことだってある。虫という存在自体に拒否反応が起こる昨今ではあるが、そんな世の中の事情がなければ、ひょっとしたらけっこう一般家庭の食卓にあがっていたのかもしれないなぁと思うのだ。

ちなみに、イナゴも美味しいが私が一目置くのはオンブバッタである。まだ翅のはえていない若虫を油でさっとあげるとこれが絶品。ビールのおつまみとしては最高だと思う。気になる方は一度お試しあれ。

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2006.10.03 | Comments(3) | Trackback(0) | バッタ他直翅系

ツマジロカメムシ

ツマジロカメムシ
ツマジロカメムシ EOS20D EF100mmMacroUSM
今日はツマジロカメムシの姿を多く見かけた。姿自体は一年中見られるはずなのだが、よく見るのは春先で秋口にたくさん見かけたかどうか記憶が定かではない。
ツマジロカメムシは少し涼しいエリアでよく見かけるカメムシで、光沢のある赤紫が美しい種類。我が家の周辺では最も多く見かけるカメムシで、私のお気に入りの種類である。

ツマジロカメムシ
ツマジロカメムシ EOS20D EF100mmMacroUSM ストロボ

お気に入りだから綺麗な写真で残したいと思うのだが、この色はストロボを使ってしまうとほとんど出ない。だからなるたけ自然光で写真を撮ろうと思うのだが、こいつら意外と敏感でこっちの気配を読んでさっと逃げてしまうのがイタイところ。下の写真はストロボを使ったものだが、これでも意外と色は出た方だと思う。
さて、下の個体の背中にはポツポツと白いモノが見えている。これは多分寄生バエの卵だと思う。以前ツマジロカメムシを飼育していたときにはこの寄生バエが結構出てきたものだった。この個体には3つの卵がついているが、体のサイズから考えると3匹の寄生バエが育つことは考えにくい。孵化したあとにハエの幼虫は獲物を取り合ったりするのだろうか。それとも仲良く3匹が一緒に育つ?ちょっと気になるところだ。

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2006.10.01 | Comments(1) | Trackback(0) | カメムシ

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性別:♂
ムシは好きだが見つけられない、典型的なふしあなさん。
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