ただ今、クスサン祭り開催中
クスサン EOS20D Sigma15mmfisheye ストロボ
というわけで、今の時期によく見かけるガにクスサンがある。
本格的な秋が訪れる直前に姿を見せるヤママユガ科のガだ。年によっては大発生をして付近の住民を困らせる厄介者になることもあるが、大抵の年は「ああ、もうそんな時期になったのか…」と季節の移ろいを教えてくれる暦の目安である。
クスサン♂ EOS20D EF100mmMacroUSM ストロボ
こちらがクスサン。この個体はオスです。
クスサンはよく見かけるガだから撮影はいつも先送りになっていた。でも今年こそは撮っておかないとと考えて、ようやく今夜重い腰を上げたってワケだ。ところが今夜はえらく冷え込んでいた。電光掲示板の温度表示はすでに一桁となっているし、おまけに月明かりが煌々と照っているじゃあないですか。これはちっとばかし分が悪いと思っていたが、10時近くなった頃、ようやく撮影しやすそうな場所にいるクスサンを発見することができた。8時過ぎに見回ったときにはいなかったから、その後飛んできたんじゃないかな。
クスサン・眼状紋 EOS20D EF100mmMacroUSM ストロボ2灯
ヤママユガ科の十八番、眼状紋。
ヤママユにしろ、ウスタビガにしろ、ヤママユガ科のガはどれも洗練された美しさを持っているように思うが、このクスサンだけはちょっと違う印象を受ける。垢抜けないというか、少々やぼったい感じをうけるのだ。しかしそれがかえってクスサンを親しみやすい存在にしているように感じるのも確かではないだろうか。
クスサン♂ EOS20D EF100mmMacroUSM ストロボ2灯
クスサンの♂の顔をアップにしてみた。綺麗な羽毛状に広がった触角が美しい。この形は♀の匂いをいち早くキャッチするために、表面積をできるだけ広くとろうとした結果ではないかと考えられている。
クスサン♀ EOS20D EF100mmMacroUSM ストロボ2灯
こっちは♀のお顔。一応触角は櫛歯状になっているものの、♂程の広がりはない。
クスサン♀ EOS20D EF100mmMacroUSM ストロボ2灯
♀の大きな腹部は、彼女の最後の仕事がまだ残っていることを示している。
外灯に集まってしまったこの個体は、明日の朝までに飛び立つことができなければ鳥の餌になるか、あるいはゴミとして掃除の人にかたづけられてしまう事だろう。
できることならば無事に生き延びて、次の世代へと命をつないでいってくれることを願うばかりだ。
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2006.10.07 | Comments(4) | Trackback(0) | ガ
