ゴモクムシの食事
秋の草むらと言えばコレ、エノコログサでございますね。
なんとなく眺めながら歩いていたら、転々と黒い影。
おおお、ゴモクムシ(種類は分からず)じゃありませんか。
ゴミムシ類を含めたオサムシ亜目は食肉亜目とも呼ばれる分類群だが、その中でゴモクムシ類は植物の種子を食べるという変わり種。
この類の食事風景は日本動物大百科で初めて見たような気がするけれど、そのとき初めて「ああ、こいつらの頭と大顎はこのために大きく発達しているのだなぁ」と思った気がする。
その後、時々見かけることはあったけれど、撮影はしていなかった。
こんな風にエノコログサの種子に挑んでいる。
引っこ抜いたらモグモグと。
前足で律儀に抑えているのが可愛らしい。
この仲間はその昔、アセスバイトで散々同定した記憶がある。
ベイト、ピットフォールによく落ちるし、ライトトラップにもよく飛んで来る。
おまけにどこにでもいる。
ところがこいつら、やたらと良く似た種類が多い。
もちろん検索表を追っていけば同定はできるのだけど、はっきり言って見た目での区別は相当困難。
だから、野外で見つけてもまず撮影する気にならない虫なのである。
その名残だろうか、未だに普通種とよく似た珍品というやつはどーでもいいのである。
写真に撮る以上、その時点で種の判別ぐらいは付いて欲しいというのは写真屋らしい性…なのだろうか。
とはいっても、昆虫をやっている以上、そういう奴らにはいくらでも出会うのだけれど。
ひとしきり撮影してから周りを見渡すと、穂に白い殻が付いているエノコログサが沢山目に入った。
ああ、これってゴモクムシ達の宴のあとなのね…。
今更ながらそんなことに気がついたのだった。
ゴモクムシの一種 Harpalinae sp.
2011年9月11日 長野県富士見町 EOS7D EF100mmMacroLISUSM ストロボ(MT-24EX)
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2011.09.14 | Comments(0) | Trackback(0) | 甲虫
