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おっきくて平べったいモノ

土曜日はらな・ぽろささんに誘っていただき、オオムツボシタマムシを探しに行く。
ムツボシタマムシ類というのは個人的には非常に縁が薄く、学生時代にただムツボシを見たことがあったのと、昨年末のランカウイでちらりとその姿を見ただけにとどまっていた。
そのため、自分としてはムツボシタマムシ=縁のない虫であったわけだが…。
今回もそれにかなり近かった。

さすがに今の季節なので材採集である。
同行のお二人はそれなりに見つけ出していくのだが、自分はさっぱり。
かなり固い材に入り込んでいるうえに虫の好みがわからない。

これはきっと獲物がなまくらなせいだ…とか
花粉症(+材の粉+タバコでスーパーアレルゲンになっている)で集中できてないせいだ…とか
後ろ向きな理由ばかりが頭の中をぐるぐると…。
まったく撮影しないのも悔しいので、同行の方が見つけたものを撮影させていただいた。
オオムツ
多分オオムツ幼虫。
アベマキやスダジイ(シラカシ?)のコルク質と材の間、あるいはコルク質そのものを食べているようだ。
そういえば出てくる材は大体樹皮がしっかりしているものだった。

最後の最後、残った材に蛹室らしきものを見つけていただき、道具までお借りしてようやく1匹だけ手にすることができた。
お借りした彫刻刀(中学生以来だ)が非常に便利だったのが目からウロコ。
オオムツ
チラッとな。

オオムツ
蛹室内の成虫。
必ず腹面を表にして入っているようだ。
国産の他のムツボシタマムシの多くが10mm前後なのに対してオオムツは大きいものでは20mmぐらいになる。
その幅も手伝って、ちらりと姿が見えた時には本気でハナムグリか何かだと思った。
オオムツ
ひっくりかえっていただきました。
オオムツ
こうして蛹室内で死んでいるものも少なからず見受けられた。
寄生を受けたような幼虫もいて、生存率は案外と低いのかもしれない。
オオムツ
後日室内撮影したもの。
立派なサイズはもちろんだが、脚の色彩の豊かさに驚いた。

発生期には伐採木に集まる姿も見られるという。
そのころにもう一度、野外で活動している姿を撮影してみたい。

ただし、そのころには手が付けられないほど敏感になっていそうな気もするが…。

オオムツボシタマムシ Chrysobothris ohbayashii
2013年3月30日 愛知県瀬戸市(最後のみ室内撮影) EOS7D EF100mmf2.8LMacroISUSM ストロボ(MT-24EX,SP270EXII)

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2013.03.31 | Comments(2) | Trackback(0) | 甲虫

晩冬のガ

少し前のものから、晩冬のガ。
この日はチーカナの皆さんに誘われてチャオビフユエダシャクを見に出かけた。
チャオビはタイミングが合わなかったりしてこれまで会えなかったので期待大。
チャオビフユエダシャク
というわけでタメも作らずチャオビフユエダシャクPhigaliohybernia fulvinfula♂。
既知産地は西に偏っているそうで、ここは分布の中心からはかなり外れているようだ。
長野県内でも南部で見つかっている…とは真神ゆさんの弁。
案外気にしている人が少ないだけで、広くいるものなのだろうか。
ミツボシキリガ
蛾LOVEさんの仕掛けた糖蜜にやってきたミツボシキリガEupsilia tripunctata。
多分初めてさん…だが、どこかで見ていてスルーしている可能性もあるかな…。
翅の斑紋が思っていたよりずっと目立っていた。
キクキンウワバ
有名どころ、キクキンウワバThysanoplusia intermixta。
これも未撮影だったと思う。
普通種も含めてガは奥が深すぎて、その深淵を覗きこもうとしようものなら即座に立ち眩みを起こすのである。

2013年3月9日 山梨県韮崎市 EOS7D EF100mmf2.8LMacroISUSM ストロボ(MT-24EX)

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2013.03.29 | Comments(0) | Trackback(0) |

ランカウイのシジミその2

今回でランカウイ編はラスト。
残ったのはシジミ類です。
Drupadia sp.
Drupadia sp.。
D.thedaかな…。
Castalius roshimon
Castalius roshimon♀。
あまり開いてくれたのを見た記憶がない。
ほんのりと乗った付け根の青が美しい。
Drupadia scaeva
Drupadia scaeva。
リブナを待っているときに突然降りてきた。
初めてだったのでドキドキものだったが、いい場所にはとまってくれなかった。
Cyaniriodes libna
Cyaniriodes libna。
前回ほどは見かけず、時期がややズレていたようだ。
ただ、前回はまともな写真が撮れなかったけれど今回はそこそこのが撮れたし、同行のze_phさんが素晴らしいものを撮ってくれたので、結果良ければすべてよし…てな(実はピンボケしてますがw)。
Poritia hewitsoni
今回はPoritiaの類にはとことんフラれてしまった。
毎年見ていたP.erycinoidesに至っては一匹も見かけず!!
辛うじて撮れたのがこのP.hewitsoni♀であった。

今回は前回と同じ日程だったが、見られる顔ぶれに多少の違いがあった。
熱帯であっても当然時期のズレというものはあるし、いつでも行けば見られるというものではない。
そんなことを改めて感じたのだった。

tree

おしまい。

2012年12月27日~2013年1月1日 Langkawi Is.,Dayang Bunting Is.,Malaysia

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2013.03.28 | Comments(0) | Trackback(0) | 遠征記

オウレン

オウレン
早春の林床に花を咲かせるオウレン。
ずっとセリバオウレンかと思っていたが、今回葉の出かたをよく見たら一回三出複葉…。
オウレンだった。
オウレン
小さくて目立たない花だが、アップにすると…宇宙を感じる(なんのこっちゃ)。
渓谷
早春の渓谷。
まだところどころに残雪が残り、茶色一色の冬景色だが、確実に季節は進んでいる。
林床のササに葉がないのはシカにやられたせいなのだろうか。

オウレン Coptis japonica
2013年3月24日 長野県下諏訪町 EOS7D EF100mmf2.8LMacroISUSM,MP-E65mmMacro,EF17-40mmf4LUSM,ストロボ(MT-24EX)

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2013.03.25 | Comments(2) | Trackback(0) | 植物

ランカウイの花

ランカウイ編はあと少し。
今回は少しだけ撮った花の写真をば。

行っている時期が乾季ということもあるのか、一般的な花の咲き乱れている熱帯のイメージとはギャップがあるが、実際のところはどうなのだろう?
マメ科の一種
たぶんマメ科。
道端の踏圧を受けているようなところに多い。
????
林縁の少し湿ったようなところに多く咲いている花。
花のイメージとしてはスミレに似ているような気がするけど、写真を見る限りでは距が違いますな…。
追記
キツネノマゴ科のAsystasia gangeticaとご教示いただきました。
やはり雑草的な植物とのことです。
オジギソウ
雑草オブ雑草、オジギソウMimosa pudica。
南アメリカ原産というのは調べるまで知らなかった(汗
これも踏圧を受けるところ、しかもカラカラのところなどにも生えているから相当強いのだろう。
とにかくいたるところに生えていた。

2012年12月24日~2013年1月1日 Langkawi Is.,Malaysia

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2013.03.23 | Comments(3) | Trackback(0) | 遠征記

セツブンソウ

セツブンソウ
今日は諸事情で仕事が休み。
とはいえあまり遠くへ行くわけにもいかず、天気もいまいち。
午前中は家の中でモゴモゴやっていたが、午後になってからセツブンソウを見に行く。
この冬は寒かったので季節の進行は少し遅いかなと思っていたが、着いてみると丁度満開。
昨年は見にいくことができなかったので少しほっとしたが、季節進行が読みづらくてうかうかしてられないぞ、と少し焦ってきた。
頭の中もボチボチ春モードに変えていかなくっちゃ。

セツブンソウ Shibateranthis pinnatifida
2013年3月20日 長野県辰野町 EOS7D EF100mmf2.8LMacroISUSM

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2013.03.20 | Comments(0) | Trackback(0) | 植物

狭山丘陵プチ遠征

ここのところランカウイ編ばっかりだったので、たまには近況でも。
いや、本来はリアルタイムの情報を優先するという自分ルールがあったはずなのだが、しばらく疎かになっていた。
少しずつ本格的なシーズンが近づいているので修正修正…。

トウキョウサンショウウオ卵嚢
3/17,18でやせがまさんのフィールドへお邪魔してきた。
一番大きな目標はトウキョウサンショウウオだったが、今年は水が少ないうえに大幅に産卵が遅れているということで、夜間も探索してみたが成体は見られず。
翌日かろうじて卵のうを1対だけ教えてもらったが、とにかく厳しいというのが感想だった。
また来年かな~。
ホシオビキリガ?
夜間、梅の花の咲いているところを訪れると、キリガの仲間が訪花していた。
ホシオビキリガだと思う。
ホシオビキリガ?
春らしい、ささやかで慎ましい風景。
ホンドタヌキ
ホンドタヌキにも出会った。
とてものんびりとした個体で、ライトを当てても逃げるそぶりを見せず、むしろ距離を詰めてくれるというのほほんぶり。
二頭でいたが、番だったのか…。
もう一頭が少し離れた場所で「早くしてよ~」とでも言いたげに待っているのが微笑ましかった。
ハスオビエダシャク
下枝には羽化したばかりのハスオビエダシャクがぶら下がっていた。

翌3/18。
強風が吹き荒れていたが、気温は高い。
ヨコズナサシガメ幼虫
クヌギの幹ではヨコヅナサシガメが盛んに摂食ちう。
コミミズク幼虫
コナラのひこばえにコミミズクの幼虫。
見事に枝になりきっている姿は何度見ても感動もの?
地元では見かけたことがなく、山梨で必死に探したりしていたが、それがここだと簡単に、しかも数も見つかるのである。
やはり暖かい地方は違うのだな~としみじみ。
コミミズク幼虫
その2。
こちらはハンノキの枝にいたもの。
コミミズク幼虫
その3。これはコナラ。
以前山梨で探したときにも感じたのだが、どの個体も垂直に近い枝に静止していて、水平に近い枝では見つけたことがない。
数を見たわけではないので断言はできないが、どーもそういう好みがあるのではないかと感じた。

コミミズクという昆虫はもともと樹冠部の生活者だと思う。
学生時代に庭木の剪定の実習ということで5mぐらいのシラカシに上って枝を落としたことがあったが、その時にやはり垂直の枝に沢山のコミミズクを見た記憶がある。
垂直の枝を選ぶということが、彼らなりの樹冠部という環境の判断基準なのだろう。

ヒオドシチョウ
トレイルの陽だまりでテリトリーを貼るヒオドシチョウ。
ビロウドツリアブ
同じく陽だまりで見られたビロウドツリアブ。
タチツボスミレ
タチツボスミレも咲いてるし…。
テングチョウ
テングチョウは…まぁ出てて当然か。
ムラサキシジミ
実はもう一つの目標としていたのがムラサキシジミの翅表。
午後になってから何度か低い位置まで降りてきたものの、翅の表は見せてもらえなかった。
これもまた再チャレンジしたい。

また、写真にこそ撮れなかったが、ムラサキシジミを探しながらゆっくりと歩く自分を何度もミヤマセセリが追い越して行った。
はぁ、もう関東は本格的な春になりつつあるんだなぁ…。
帰途の車中でそんなことを考えながら、まだまだ残雪の残る信州へと戻ったのだった。

2013年3月17/18日 狭山丘陵 EOS7D EF8-15mmf4Lfisheye,EF100mmf2.8LMacroISUSM ストロボ(MT-24EX) タヌ吉のみ少しトリミング

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2013.03.19 | Comments(0) | Trackback(0) | プチ遠征

ランカウイの直翅類

ランカウイの写真より、直翅類。

トガリメバッタの一種
トガリメバッタの仲間の幼虫?だろうか。
後肢を不自然にあげているのだが、これが待機ポーズのようである。
葉の上にいても、小枝の破片のように見える。
トガリメバッタの一種
これもEumastacidaeという仲間らしい。
バッタの一種
普段目につくのはこういう色彩の種類が多い。
ヒバリの一種?
美しい色彩をしたヒバリの仲間。
トビナナフシの一種
トビナナフシの一種。
熱帯は葉の大きい植物が多いので、こういう形での擬態も成り立つらしい。
ナナフシの一種
オレンジの色鮮やかなナナフシ。

2012年12月24日~30日 Langkawi Is.,Malaysia

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2013.03.13 | Comments(0) | Trackback(0) | 遠征記

ランカウイのシジミその1

ハマヤマトシジミ
ランカウイのシジミをまとめてその1。
まずはハマヤマトシジミ。
こういってしまうとなんだか申し訳ないが、ヒメシルビアとかその辺と混同してしまう。
私なんかでは、言われないと気づかない。
Dacalana burumana
Dacalana burumana。
前回も見かけていたのだが、ピンボケしか撮れなかった。
今回の個体は羽化不全のようだが、それでも十分。
はっきりとした白いラインが美しい。
欲を言えば表も見せてほしいところだったが…。
Rapala iarbus
Rapala iarbus。
トラフシジミに近い仲間とのこと。
燃えるような赤が素晴らしい。
Rapala iarbus
同一個体。
クロマダラソテツシジミ
クロマダラソテツシジミ。
最近関東で話題の種だが、私は見たのは初めて。

2012年12月25日~27日 Langkawi Is.,Dayang Bunting Is.,Malaysia

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2013.03.10 | Comments(0) | Trackback(0) | 遠征記

ランカウイのトンボ

ハナダカトンボの一種
実はまだ終わってなかったランカウイ編。
今日はトンボの仲間から。
まずはハナダカトンボの一種。
これも日本では遠出しなければお目にかかれない仲間。
トンボの一種
チョウや甲虫などと比べると熱帯においてのトンボの印象というのは思ったほど変わるものではないな…という感じ。
トンボの一種
この辺なんか、日本にもいておかしくないんじゃないかと思ってしまう。

そういえばまだタイのトンボ図鑑買ってないや…。

2012年12月28日 Langkawi Is.,Malaysia

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2013.03.08 | Comments(0) | Trackback(0) | 遠征記

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Author:spatica
生息地:信州諏訪地方
性別:♂
ムシは好きだが見つけられない、典型的なふしあなさん。
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