トゲアリの巣の金毛玉
昨年、とある人からケンランアリスアブの情報をいただいた。
その時はもうシーズンを過ぎていたので挑戦できなかったが、今年はそういえばそんな時期と思い出して出かけることにした。
うんうん、忘れなかった俺、偉い。
ポイントでホストとなるトゲアリの巣を探すと、すぐに見つかった。
地元じゃまったく見られないトゲアリだが、少し標高を下げれば入れば結構見つかる。
ところが、ケンランアリスアブはそこまで聞かないのだ…。
まあ自分もこの時期に足を運ぶことは多くないから、そんな時節なのかもしれない。
最初に訪れた時はもう既に夕刻近い頃合いだった。
薄暗い森の中でシルエットを頼りに目を凝らす…と、それらしい個体を発見。
しばらく粘っていたら撮影できるところまで降りてきた。
まぁ、ケンランだね。
トゲアリの巣の周囲で産卵する。
♀は腹部後半が紫色。
翌日、近くの別の樹でトゲアリ巣の前に陣取っている個体を見つけた。
昨日見ていた個体となんだか印象が違うなぁと思ってみていたら、突然トゲアリの巣のあるウロに突撃、すわ産卵かと色めき立った瞬間、別個体をひっつかんで飛び出してきた。
よくよく見れば、腹部全体が金色に輝いている。
なるほど、♀を待っていた♂だったか。
非常に顕著で美しい種だが、最近ホストのトゲアリが減ってきたためにケンランアリスアブも減少傾向とのことである。
いつまでも、彼らの暮らす森が健在で会ってほしいものだと思う。
2016年6月 中部地方某所
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2016.06.27 | Comments(2) | Trackback(0) | ハエ・カ・アブ
