クビナガカメムシの一種
クビナガカメムシの一種 EOS20D MP-E65mmMacro ストロボ
アリヅカムシに引き続き、今回も地味変シリーズ。今頃の季節、日当たりのいい草むらで石や倒木を起こしているとたまに出会う顔ぶれの一つがこのクビナガカメムシの若虫。成虫も何度か採集したことがあるけれど、今の季節に見つかるのはみな若虫ばかりなので越冬態はこの姿のようだ。日本にいるクビナガカメムシ科の種は2種のみで、自分が採集したことがあるのはヒメクビナガカメムシという種類だけ。多分この個体もヒメで間違いはないだろうと思う。いずれにせよ、体長数mm程度の小さくて目立たないカメムシであることに間違いはない。
クビナガカメムシの一種 EOS20D MP-E65mmMacro ストロボ ちょこっとトリミング
まあそんな地味なカメムシだけど、自分にとってはかなり興味を引かれる存在。まず一点は、半翅目にあって半翅ではないという点。カメムシ類の旧名称"半翅"というのは翅の半分が革質で残りの半分が膜質というところから来ているのだが、このクビナガカメムシ達は翅の全てが膜質になっている。このあたりはクビナガカメムシがカメムシの中で最も原始的とされている理由の一つかもしれない。そしてさらにヘンなことに、こいつらは配偶行動の中で"蚊柱"ならぬ"カメムシ柱"を作るらしい。夏の夕暮れに見られるということでいつも気にしてはいるのだが、未だにその光景に出会ったことはない。いつになったら見られるんだろうか…。
ヒメクビナガカメムシ成虫 EOS20D MP-E65mmMacro ストロボ
成虫の生態写真がなかったので手持ちの標本箱よりヒメクビナガカメムシ成虫。翅の状態と前脚先端のヘンな形に注目。
イボトビムシの一種 EOS20D MP-E65mmMacro ストロボ
おまけで同じ石の下にいたイボトビムシ。ケミカルな赤がCool。
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2007.02.18 | Comments(6) | Trackback(0) | カメムシ
