幸せの棘兎
先日ある虫を探して山梨まで出かけた時のこと。
思うように目的のものが見つからず、どうせ足を延ばしたのだからと通いなれているところでガサガサすることにした。
ススキ野原の中にあった枯れ木をどかしたところ…久しぶりにのうれしい出会い。
うおお、トゲサシガメや…!しかも複数…。
ここ数年冬になるたびに探していたのだが、思うように見つかっていなかった虫だ。
それが通いなれたはずの場所からポンと出てきたのだから、まるで狐につままれているかのような気分であった。
この全身のトゲトゲ具合。
この虫に興奮しているところを友人に見られ「お前はトゲフェチなんだな」と言われたのを思い出す。
もちろん、トゲのある虫というのは大好きだ。分かりやすく格好いい。
個体によって色が若干違うのか、こんなエグい色の個体も。
そしてこれだけ尖った見た目をしていながら、大抵の地域ではド普通種のはずである。
なんて素晴らしいのだろう。
ただ、この虫の話をしても虫好きですら反応してくれる人が意外と少ないのが悲しいところ。
ごくごく普通のススキ野原の地表面という目立たない環境に棲む故か、はたまたパッと見では特徴が分からないからか…。
とりあえず「トゲサシガメは いいぞ」とここで布教しておきたい。
しかしそのスパルタンなイメージの割に正面顔は意外と可愛かった。
なんというか、ウサギっぽい。
その姿を見つけただけでこの日はハッピーになったのだから、こいつはそう…幸せのウサギなのだ。
たぶん。
2017年12月 山梨県
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2017.12.19 | Comments(0) | Trackback(0) | カメムシ
