黒くて太くてツヤツヤしてるやつ
随分久しぶりの更新になってしまった。
しばらくの間、諸事情により更新が滞っていたが、とりあえずはまたボチボチやっていく所存。
さて、久々のフィールドは知人のKさんにお誘いいただき、某牧場へ。
今回のターゲットはそう、糞虫。
探すのは牛糞近くの土盛りとのことだったので見回っていくと、それらしいものを発見。
これを掘り起こす…というか、周囲をザクザクと切り出す。
普通に掘ってしまうと目標をつぶしてしまうこともある。
うまくいくとぽっかりと坑道が口を開けていることがある。
中には黒くてピカピカしたやつの姿が見える。
出てきたのはダイコクコガネの♀。
標本などで見知っていたつもりではあったが、実際にフィールドで見るとその大きさに改めて驚いた。
続いてやや小ぶりの♂が姿を見せた。
ペアで入っていることが多いのは時期的なものだろうか。
糞球を作るためのものか、奥には詰め込まれた糞が見える。
体が大きいので結構深くて太い穴を掘る。
最初に穴を見た時には本当にこれがコガネムシの仕業だろうかと訝しんでしまったほどだ。
掘っていると糞球とともに出てきたペアも。
本当は地下で糞球部屋にいるところを撮りたいと思うが、実は普通に坑道の形を保ったまま掘っていくのも意外と難しい。
そもそも子育ての時期にインパクトを与えるのはできるだけ避けたいし、飼育しながら撮るのがベターなのかも。
大型で角の発達した♂はカッコイイの一言で感激しきり。
さて、ダイコクコガネはご存じのとおり減少の一途を辿っている。
原因は色々言われているようだが、牧場の減少と牛の飼育スタイルの変化、駆虫薬の使用などであろうと思う。
この魅力的な虫が減ってしまっているのは残念だが、せめて今生息している場所が減ることなく残っていってほしいものだと思う。
そして願わくば、またどこの牧場でもダイコクコガネの姿が見られるようになり「ダイコクコガネ?そんな普通種どこにでもいるじゃない」…そんなことを言い合える世の中がまた来てくれれば最高だなぁなんてことを考えていたのだった。
※牧場で糞虫を探す際には管理人さんに了解を取り、掘った穴は必ず埋め戻すなどマナーを守りましょう
2018年9月 某所
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2018.09.09 | Comments(0) | Trackback(0) | 甲虫
