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そこはかとなく馬来な日々 その6:さらに19マイル

トリバネの木
トリバネの木 CaplioR6
さて、マレー紀行も佳境に入ってきた。キャメロン滞在5日目は3回目の19マイル。翌日午後にはTanah Rataを出なければならないので19マイルに来ることはもうない。この旅最後の19マイル、気合を入れて出発する。


今回は最初に来たときと同じルートを辿る。前回は高すぎて写真が撮れなかったアゲハたちを撮影すべく、この日は300mmを持ってきた。一枚目がそのトリバネの木の様子。このオレンジ色の花にアカエリトリバネアゲハとヘレナキシタアゲハがやってくる。この花は立木そのものの花というわけではなく、どうやらそこに絡まっているツル植物の花であるようだ。
木の根元にまで近づいてしまうと真上の写真は撮れないので、少し離れた場所から狙ってみることにした。
アカエリトリバネアゲハ
アカエリトリバネアゲハ EOS5D EF300mmf4LISUSM+1.4xテレコン トリミング
すこしまっていると次々とアゲハたちが吸蜜に訪れるが、とにかく木が高いので300mmに1.4xのテレコンをつけてもあまり大きくは写らなかった。
ヘレナキシタアゲハ
ヘレナキシタアゲハ EOS5D EF300mmf4LISUSM+1.4xテレコン トリミング
ヘレナキシタの黄色は青空によく映える。
アカエリトリバネアゲハ♀
アカエリトリバネアゲハ♀ EOS5D EF300mmf4LISUSM+1.4xテレコン トリミング
おっと、しばらく待っているとアカエリトリバネの♀がやってきた。吸水にやってくる個体はすべて♂なので、そんなところで待っていても♀の姿を見ることはできない。19マイルでは数こそ多くないものの♀はときおり見かけた。しかしいつも飛翔中で、なおかつ神出鬼没と撮りにくいことこの上ない。
アカエリトリバネアゲハ♀
アカエリトリバネアゲハ♀ EOS5D EF300mmf4LISUSM+1.4xテレコン トリミング
花から花へと飛び移りながら吸密する。♂との区別点は前翅先端の白紋が簡単で分かりやすい。
アカエリトリバネアゲハ♀
アカエリトリバネアゲハ♀ EOS5D EF300mmf4LISUSM+1.4xテレコン トリミング
小さくしか写らなかったが、翅を広げたところを撮ることができた。逆光で見ると、とにかく白い模様がよく目立つ。
ガの仲間?
謎のガ EOS5D EF300mmf4LISUSM+1.4xテレコン
11時ごろになるとパタッと飛来がやんだ。
手持ち無沙汰になったのですぐ近くのセセリチョウでも…とファインダーを覗いたらなんか違う。日当たりの良い葉でテリトリーを張り、近くを通るものを追い掛け回す飛び方はセセリかタテハを髣髴とさせるが、それでもガにしか見えない。うーむ…コイツの正体は…?
モリバッタの一種
モリバッタの一種 EOS5D EF300mmf4LISUSM+1.4xテレコン
そしてガがテリを張っていた葉にはモリバッタが。のんびりとした食事風景。
ジャノメチョウの一種
ジャノメチョウの一種 EOS5D EF100mmMacroUSM ストロボ
足元からはジャノメが飛び出す。今日はゆっくりと歩くことにしよう。
林内
林内 EOS5D Sigma15mmfisheye
紹介し忘れたが、19マイルの林内はこんな感じになっている。基本的には日当たりが悪いのだが、ギャップ部分だけではなく、意外とそこかしこに虫がいる。
サルノコシカケ
サルノコシカケ EOS5D EF100mmMacroUSM ストロボ2灯
大きな板根についていたサルノコシカケ。根元には…
ゴミムシダマシの一種
ゴミムシダマシの一種 EOS5D EF100mmMacroUSM ストロボ2灯
ゴミムシダマシがいた。なかなか渋い逸品。
テントウダマシの一種
テントウダマシの一種 EOS5D EF100mmMacroUSM ストロボ2灯
同じ木にはテントウダマシもいた。前回のものとは種類が違うようだがやはり大型。赤紫色に輝き美しい。
ゴキブリの一種
ゴキブリの一種 EOS5D MP-E65mmMacro ストロボ
倒木の上にはいかにも熱帯らしい、派手な色をしたゴキブリが走り…
ハンミョウの一種
ハンミョウの一種 EOS5D EF100mmMacroUSM ストロボ
そのすぐ脇に美しいハンミョウが飛来する。
カミキリムシの一種
カミキリムシの一種 EOS5D EF100mmMacroUSM ストロボ トリミング
カミキリもビビッドだなぁ…。
オサゾウムシの一種
オサゾウムシの一種 EOS5D EF100mmMacroUSM ストロボ
おおう! と唸るデザインのオサゾウムシ。触角の形には何か意味でもあるのだろうか。何回かストロボを当てたら飛んでいってしまった。
クビナガハンミョウの一種
クビナガハンミョウの一種 EOS5D EF100mmMacroUSM ストロボ
なかなかフェチ心をくすぐるデザインのクビナガハンミョウ。これはぽんぽこ山本さんへのお土産だな。
ムラサキシジミの一種
ムラサキシジミの一種 EOS5D EF100mmMacroUSM ストロボ
目の前に突然現われた大型のシジミチョウ。日本のシジミではここまででかいのはいない、というくらいの大きさだ。なによりもその眼の色に心奪われた。う~…おもわずネットイン。
ムラサキシジミの一種
ムラサキシジミの一種 CaplioR6
採集して羽表を見てみたら

なんじゃこりゃ!!

という色合いをしている。飛翔シーンだけでも撮っておくんだったかな…と思ってももう後の祭りだ。
セミの一種
セミの一種 EOS5D EF300mmf4LISUSM ストロボ
この日最後の撮影は小さなセミ。こういうシックな色合いのセミも悪くない。キエリクマゼミの鳴いているところも見つけたのだがレンズ交換している間に逃げられてしまった。

ありゃ…。

そんなことをしているうちに集合時間になってしまった。
残念ながらここまでか…。

そそくさと片付けて道を戻る。
3回訪れた19マイルともこれでお別れだ。
前日からハマったサーシ(マレーシア版Dr.Pepper?)を売店で買って飲みつつ感慨にふける。
また来よう。
なんとはなしにそんなことを思いつつ、帰りのバスに乗り込んだのだった。

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2007.05.31 | Comments(3) | Trackback(0) | 遠征記

コメント

謎の蛾・・

謎の蛾、気になります。
資料が見当たらないので記憶まかせなのですが、カストニアの可能性はありませんか?
確かこの地域にはオリエンタリスがいたかと思うのですが・・・・

2007-06-01 金 00:29:41 | URL | Celastrina #WgOu0GUw [ 編集]

さすがに

さすがに熱帯です。色といい、形といい、日本ではちょっとお目にかかれません。私も身近な昆虫で十分ビックリしているんですが、ここのはまたい一味違いますね。

2007-06-02 土 11:06:47 | URL | タロ #ZH4/D1WU [ 編集]

>>Celastrinaさん
残念ながらこのガは採集していませんし、翅表を撮影させてくれることもありませんでした。情けないことに私自身がカストニアをよく知りませんので詳細は不明のままです。ただ、触角の先が膨らんでいませんでしたので、可能性は低いのかな?と思っています。
>>タロさん
身近であろうとなかろうと、昆虫達にはいつも驚かされてばかりですが、熱帯の虫たちは日本の虫に比べて随分と個性が際立つものが多いです。いくら掘っても面白いものが出てくるのが昆虫の魅力ですよね。

2007-06-02 土 22:00:55 | URL | spatica #- [ 編集]

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