そこはかとなく馬来な日々 その7:旅の終りに
随分と間延びしてきたマレー紀行も今回が最後。
今回はなかなか更新の時間が取れずに困りましたが、なんとか終りにできそうです。
ではいきましょう。
出発 CaplioR6
キャメロン滞在最終日は行動できるのが半日ほど。バスの時間に間に合うように戻るため、探索が楽なグヌン・ブリンチャンG.Brinchang山頂へと行くことになった。
写真は今回の同行者の3名。左からヨシアキちゃん、いのっち、後輩A。
ブリンチャン山頂から EOS20D EF28-105mmf3.5-4.5USM
途中の道が少し崩れていたりしたが、なんとか山頂までタクシーで辿りつくことができた。
山頂には展望台があって、そこからの眺めを楽しむことができる。かなり雄大な光景なのだが、雄大すぎて撮影の仕方がつかめない。とりあえず360度森に囲まれているということはわかるだろうか。
ブリンチャンの森 EOS5D EF28-105mmf3.5-4.5USM
ここの森は雲霧林の様相を呈している。マレーシアで二番目に高い山らしいから雲に覆われることも多いんだろう。
テイオウゼミ EOS5D EF100mmMacroUSM
ここでの目当ては二つ。
一つは吹き上げでの採集だ。自分は吹き上げ採集はあまりするつもりがなかったのだが、後輩Aは前回に引き続きネッタイミドリシジミを狙うらしい。
もう一つは山頂の施設に設置されている灯火にやってくる虫を採ること。こちらは撮影モデルを確保するチャンスなので自分も気になる。着いてすぐに後輩Aがテイオウゼミを見つけてきた。
大きさを比較するものを写し込まないとただのセミに見えちゃうのが難点なんだな~。
スズメガの一種 EOS5D Sigma15mmfisheye+1.4Xテレコン
まずは施設のフェンスを見ながら歩いてみることにしたが、さすが前夜が満月なだけあって虫の姿は少ない。それでもスズメガの仲間はポツポツと頑張って飛んできていた。
また、フェンスのすぐ下の地面に開いている穴はメンガタカブトの潜り込んだ跡だとも言われたが今回は見つけられず。途中で後輩Aがフェモラリスツヤクワガタの♀を見つけた他、自分もアスタコイデスノコギリクワガタの♀を見つけることができたのだが…そのあとちょっとハプニングが起こった。自分がメンガタカブトの穴を穿り返していたところ、なにやら視界の中をいくつもの虫が飛んでいる。なんかおかしいぞ…と思った時にはすでに右手に鈍痛が走っていた。
やられた!!
あわてて逃げ出したおかげか、被害は右手薬指の一箇所のみで済んだが、マレーシアまで来て初めてスズメバチに刺されてしまった。
どーもフェンス際に巣を構えていたところに歩いて行ってしまったようだ。
そこまで痛いわけではないのだが、それでも指は腫れてくる。
とにかくアナフィラキシーが出ずに済んだのが不幸中の幸いだった。
スズメバチに刺されてすっかり弱気になってしまったし、後輩Aもフェンスは諦めて吹き上げに専念しているようなのでここで恒例の?モデルさん撮影。指は痛いが写真撮れないほどぢゃあないね。
アスタコイデスノコギリクワガタ EOS5D Sigma15mmfisheye+1.4Xテレコン ストロボ トリミング
まずは後輩Aが確保しておいてくれたアスタコイデスノコギリクワガタの大歯型。すらりとしたシルエットと赤い色がいかにもノコという感じ。
アスタコイデスノコギリクワガタ EOS5D EF100mmMacroUSM ストロボ
同じく中歯型。こちらは最終夜に宿裏手のマンションで拾ったものだ。
ブリンチャンで拾った♀はスズメバチに刺されて逃げるときに放り出してしまって行方不明になってしまった。
…でも探しに行く気にはならない…。
ライヒヒラタクワガタ EOS5D EF100mmMacroUSM ストロボ
初日の晩に拾ったライヒヒラタクワガタ大歯型。ヒラタと言うよりでっかいスジクワと言った方がしっくり来る気が…。
ライヒヒラタクワガタ EOS5D EF100mmMacroUSM ストロボ
同じく小歯型。上から見るとオオクワっぽくもあるが、よく見りゃやっぱりヒラタ…なの?
フェモラリスツヤクワガタ EOS5D EF100mmMacroUSM ストロボ
先ほど拾われたフェモラリスの♀。できれば♂が見たかった。
オキピタリスノコギリクワガタ EOS5D EF100mmMacroUSM ストロボ
19マイルで買ってみたオキピタリスノコギリクワガタ。体色から想像するに昼行性であることは間違いないだろう。いったいどこでどんな暮らしぶりをしているのだろうか。
サビクワガタの一種 EOS5D EF100mmMacroUSM ストロボ
初日のライトトラップで採集したサビクワガタのペア。この二匹が同種である保証はないのだが、とにかく一緒に撮影してみた。
ヒメカブト EOS5D Sigma15mmfisheye
これも19マイルで買ったもの。熱帯で生活しているカブトを見るにはそれなりの経験と知識が必要になるんだろうなぁ。
サシガメの一種 EOS5D EF100mmMacroUSM ストロボ
ライトトラップに飛んできた虫でもこいつは一味違っていた。トゲトゲで擬態っぽい模様をしてて、さらにでっかいサシガメ。
家で大きさを見てみたら25mmを超えている。破格サイズですな~。
サンヨウベニボタルの一種 EOS5D EF100mmMacroUSM ストロボ
後輩A採集のサンヨウベニボタル♀。これでもれっきとした成虫だ。サンヨウベニボタルは典型的な幼形成熟の例である。
トカゲの一種 EOS5D EF100mmMacroUSM ストロボ
ヨシアキちゃんが喜んで持ってきたトカゲ。コレをみた誰もが(タクシーの運ちゃんとかw)最初はヘビだと勘違いしていた。
トカゲの一種 EOS5D EF100mmMacroUSM ストロボ
足は短く二本爪。不思議~。
結局後輩Aはネッタイミドリシジミを採ることは出来なかったらしい。時間が迫っているので仕方がないがタクシーでタナラタまで戻る。
これが今回の旅で昆虫を見た最後となった。
あとは時間を潰しつつバスの発車を待つ。
謎のおっさん CaplioR6
最後に乗るバスなのだからと写真を撮ろうとしたら「オレも撮ってくれッ!!」とポーズを決めたおっさん。撮った写真を見せたら満足げな顔をして
別のバスに乗り込んでいった。
あんた誰だよ。
Kuala Lumpur CaplioR6
バスに乗ったらあとは戻るだけ。車窓から熱帯雨林を見ながらボーっとする。19マイル…7マイル…通り過ぎる景色を見ていても不思議と名残惜しくはなかった。
今の自分じゃココが限界。
またいつの日か、もう少し経験と技術を積んでからまたここにやってこよう。
だから別に名残惜しくはない。
クアラルンプールに着き、喧騒の中に身を置いた時、少しだけ現実に戻ってきた気がした。
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2007.06.08 | Comments(2) | Trackback(0) | 遠征記
