彼の国・越南 その5:2種のキマルリ
朝・Bao loc EOS50D EF17-40mmf4LUSM
ベトナム第5回目は、キララと並んで時間を費やしたキマダラルリツバメ属2種について。
上の写真は宿の廊下から取った風景であります。
シャマキマダラルリツバメ GR-DigitalII
いままでこの地域から記録があるSpindasis属は2種類だそうだが、自分としてはキマルリ=珍品という思いがあって、たとえ多産地にいってもそう見られるものじゃないだろうなぁと考えていた。
ところがDam briの初日、Celastrinaさんの成果を見せてもらうとキマルリの姿が!!
う~ん…そうか、見られるんだ…ということで、翌日Celastrinaさんと一緒に撮影させていただいたのでありました。
シャマキマダラルリツバメ EOS50D EF100mmMacroUSM
これが最初にいた個体で、上の写真のものは多分別個体。
一か所に執着して飛び回っていたこの個体は、私がねこじゃらしパンチという狙ってもいない大失態を犯した結果、どこかへ飛び去ってしまった。なんとも情けない話である。
ちなみにこのあとCelastrinaさんから、「初めて見たSpindasisが海外産という珍しい人」という名前をいただいた。
そう、日本のキマルリはまだ見たことがない。
今年はなんとかその姿を撮影してみたいものだ。
ロヒタキマダラルリツバメ EOS50D EF100mmMacroUSM ストロボ
もう一種のSpindasisとの出会いは偶然のようなものだった。
同地で記録があるNyphanda cymbiaというクロシジミの仲間を探そう、とういうことで入った草むらで、たまたま目の前に出てきたのがロヒタキマダラルリツバメだった。
んが、そこはふしあな目の自分のこと、最初はシャマかと思っていた(よく考えてみたらだいぶ違う)。
ロヒタキマダラルリツバメ EOS50D EF100mmMacroUSM ストロボ
♀は地味だが、案外味がある。
前翅基部の赤色には個体差があるらしく、ほとんど赤みのない個体もいるようだ。
ロヒタキマダラルリツバメ EOS50D EF100mmMacroUSM ストロボ
♂は豪華な感じ。頭部と腹部の赤が際立って見える。
ロヒタキマダラルリツバメ EOS50D EF100mmMacroUSM トリミング
樹上での交尾。日本のキマルリやシャマでは夕刻にテリトリーを張るみたいだが、ロヒタに関しては午後2時ぐらいから活発に活動し始めるみたい。たくさんの♂が飛んでいたのに突然姿が見えなくなることがあったが、どうも見えない所で交尾に至っているんじゃないかと思われた。それほどまでに、今回は新鮮な♀が多かった。
シリアゲアリの巣 EOS50D EF70-200mmf4LISUSM
交尾が見られた木には当然の如く巨大なシリアゲアリの巣が。
人の頭くらいあったような気もするが、そうでもなかったような…。
とにかくでかい巣だった。
シリアゲアリの一種 EOS50D EF100mmMacroUSM ストロボ トリミング
巣を建設していたシリアゲアリ。写真では分かりづらいだろうが、日本のものと比べるとかなり大型。
以下聞きかじり
今回のSpindasisは2種類とも幼虫時代にシリアゲアリと関与するとのこと。
ただし、日本のキマルリと違ってシリアゲアリから給餌を受けて育つことはないのではないらしい(シャマに関しては観察例あり)。
とにかく、キマルリってのはどこをどう取っても異彩を放つチョウなのだな…と感じたのだった。
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2009.01.22 | Comments(5) | Trackback(0) | 遠征記
