タゴガエルの卵塊
タゴガエルの卵塊 EOS50D EF100mmMacroUSM ストロボ
5/20の写真から、タゴガエルの卵塊。
この日は所用があるのに託けて休みを取った。用事を片付けた後、S先生より情報をいただいた二ヶ所の確認に行く。一つは土場だったが、こちらはすでに木材が搬出されていて、残されたのは針葉樹の香りだけだった。残念だが、土場というものはそもそもそーゆーものだ。仕方ないので諦める。
もう一つがタゴガエルの繁殖地である。場所はブナ林に囲まれた山の中の渓流で、その地下から確かにカエルの鳴き声が聞こえてきていた。自分は鳴き声での同定はできないものの、生態的に考えればタゴガエル以外の選択肢はなさそうだ。
本来なら成体の写真も載せたいところだが、手持ちのストックがない上にこのとき見つけたものは逃げられてしまって撮影は叶わなかった。
タゴガエルの卵塊 EOS50D EF100mmMacroUSM ストロボ
アドバイスに従って岩をいくつか返すと卵塊が見つかる。これは石の天井からぶら下がっていたもの。
タゴガエルは成体となってしまえば見た目アカガエル類そのものだが、繁殖戦略は特殊なもので伏流水に産卵を行う。伏流水は温度が一定で天敵も少ない環境だが、その一方で餌資源に乏しいという欠点もある。タゴガエルはそこに適応するためだろうか、卵の数を控えて卵黄を多くし、その幼生は何も食べなくても子ガエルにまで変態するのではないかとも言われる。
タゴガエルの卵塊 GR-DigtalII 内蔵ストロボ
見た目はこんな感じ。石を除ける前は水が流れていた。
周りのブナ林は環境がよく、沢の脇にはカタクリが結実し、朽木にはコルリクワガタと思しき産卵痕も見てとれた。とても良い環境のこの林道、実は以前素通りしたことがあった。S先生はオオズナガゴミムシを求めて歩かれたそうだが、まさにうってつけ?という感じの場所だった。S先生の御慧眼に感嘆すると共に、やはり人が違えばいままで見えていなかったものも見えてくるのかな、そんな風に思った。
最後に、情報提供してくださったS先生、ありがとうございました。
- 関連記事
-
-
アズマヒキガエルの卵 2010/05/19
-
梅雨の虹色 2009/07/07
-
タゴガエルの卵塊 2009/05/23
-
ミツガシワとクロサンショウウオ 2009/05/10
-
春蛙 2008/03/30
-
2009.05.23 | Comments(7) | Trackback(0) | 両生類・爬虫類
