ガロアムシの一種
生息地 EOS50D Sigma17-70mm
昨日は遠出をするつもりだったが、痛恨の寝坊。
諦めて近場を回ることにしたが、どうも頭がついていかない。
じゃあ…ということで、最近行っていない場所を訪ねてみようと某林道を訪れると、丁度S先生が降りてくるところとすれ違った。
話を聞くと、オオズ系のゴミムシを狙っているところでガロアムシの成虫がいくつも見られたとのこと。
先日連絡をいただいて気になっていたのでさっそく案内していただいた。
案内していただいたのは写真のような渓流沿いのガレ場。
日当たりが良いとダメで、日影になっているようなところがいいそうである。
ガロアムシの一種 EOS50D EF100mmMacroUSM ストロボ
二人で手鍬を持ち、ガレを崩しにかかる…とすぐに「いました!」とS先生があっさりと見つけた。
ほほほう…確かに今までみた幼虫とは違って褐色味の強い体をしていて、いかにも成虫といった感じ。
ちなみにこのガロアムシ、ご存じない方もいるかもしれない…ので軽く説明しておくと、直翅系の昆虫の中でも原始的なものと考えられている一群で、北半球の寒冷な地域を中心に分布している。そのためいわゆる依存種(relict species)ともされるが、その類縁関係についてはまだ謎も多いらしく、確定的な結論は出ていないようだ。
日本では5種ちょっと(まだ分類が進んでいない)が分布しているとされていて、軽く調べたあたりではこの辺にいそうな種としてガロアムシ、オオガロアムシ、ヒメガロアムシが挙げられそうな感じ。
S先生によれば「もっと大きい、明らかに別種も出てくることがある」とのことなので、それがオオガロアムシの可能性もある。だとすればこれはガロアムシかヒメガロアムシ…のどちらかの可能性が高いだろう。
ガロアムシの一種 EOS50D EF100mmMacroUSM ストロボ
捕食性の昆虫らしく、頭部はがっちりとしていて大型。複眼はあまり役に立っていなそうだが、一応残っている。手で持っている時に噛まれたが、チクッとする程度で痛くはなかった。
ガロアムシの一種・幼虫 EOS50D EF100mmMacroUSM ストロボ
成虫を探していると乳白色の幼虫も一緒に出てくる。
本当に小さなものからこの幼虫のように成長したものまでステージはバラバラ。
幼虫期間が3~5年とも言われているようなので当然と言えば当然かもしれない。
さてさてこのガロアムシ、個人的な感覚では実は意外と広く分布してそうな気がしている。
以前埼玉で見つけた時は、舗装された林道の脇にたまった落ち葉の中から見つかったぐらいだから、ある程度の温度(低いってことね)と高い湿度が確保されていれば分布している可能性は高い。
それにしてもガロアムシの情報は少ない!
誰か、「誰でもわかる!世界のガロアムシ・ハンドブック」とか出してくれないかなぁ…(今のところ20種ちょっとしか見つかってないんだし…)。
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2009.09.21 | Comments(3) | Trackback(0) | バッタ他直翅系
