Vietnam again!(その8)
広がる森 EOS50D EF17-40mmf4LUSM
12月31日、最終日。
しばらく滞在していたBaoLocのホテルを引き払い、ホーチミン市へ向けて出発する。
街道沿いの街並みを抜け、一気に標高を下げるあたりへ来ると眼下には手付かずの森が広がっていた。
道もなく、我々にはアプローチする手段もない。
この森の中は、まだまだいろいろといるんだろうなぁ…。
さてさて、ベトナム編も今回が最終回です。
最終日は初日と同じTac Maiへと入る。
同じ場所に車を停め、各人各々道を歩き出す。
最初にハナカマキリを見つけたあたりを皆で探していると、いたいた。
ハナカマキリ EOS50D EF100mmMacroLISUSM ストロボ
同じように目の前の下草に何匹もハナカマキリが見つかった。
やっぱりここはそういうスポットであるらしい。
ハナカマキリ EOS50D EF100mmMacroLISUSM ストロボ
一風変わった黄色い個体も見つけた。
この時は「まあ後で撮ればいいや…」とこんな写真しか撮らなかったが、この後まさかあんなことになろうとは…。
とりあえず今回はずんずん奥へ進んでいく。
初日にアオスソビキを取り逃したあたりで足元から飛び立つトラフタテハ。
おおと思って追いかけようとすると、視界の中に更に大きな影がよぎる。
ヘレナキシタアゲハ♀ EOS50D EF100mmMacroLISUSM トリミング
あ~…キシタ~…。
比較的低い位置を飛んでいたが結局止まらなかったのでショボイ写真しか撮れず…。
悔しい。
Tanaecia jahnu EOS50D EF300mmf4LISUSM
開けた場所で飛んでいたイナズマの仲間Tanaecia jahnu。
とりたててポイントなし(笑)。
ジンメンカメムシ幼虫 EOS50D EF100mmMacroLISUSM ストロボ
サンタンカの花と実でジンメンカメムシを探してみたが見つかったのは幼虫だけ。
アカスジキンカメと反対で成虫にならないとジンメンにならない…。
ヨーチウでも十分綺麗なんですがね…。
Hypolycaena erylus EOS50D EF300mmf4LISUSM ストロボ
しかたないのでトラフを逃がした場所まで戻りおしっこを撒いてみると、すぐにエリルスフタオルリシジミHypolycaena erylusの綺麗な♂が降りてきた。
いきなりだったのでしかたなく300mmで撮ったけれど、このあとは翅開いてくれなかった。
前翅表中央辺りが変なのでスレているのかと思っていたのだけれど、他の資料とか見てもやっぱりそこだけオカシイ。
性標なのかな…?
Hypolycaena erylus EOS50D EF100mmMacroLISUSM ストロボ
同一個体の裏面。
御覧のように新鮮なので、翅表だけスレているってのはどうだろうか…。
前翅の縁を彩るオレンジがステキ。
オナガタイマイ EOS50D EF100mmMacroLISUSM ストロボ
ついでアタマスフタオ、オナガタイマイと次々と飛んでくる。
おお、オレのおしっこ意外と強力かも(笑)。
Caleta elna GR-DigitalII
パンダ柄のシジミCaleta elnaも。
この模様は乾季型だそうですが、裏面の白化の具合がze_phさんのとこの個体よりやや弱めな気がする。
この辺は個体差だろうか。
アリカマキリ EOS50D EF100mmMacroLISUSM ストロボ
この一連の撮影中に足元をちょろちょろしていたのがこのカマキリ。
見事なまでにアリ擬態していて素晴らしくカッコ良い。
ただ残念なことに、成虫になると普通のカマキリになってしまうらしい…。
そんなこんなで午前の部終了。
車のところまで戻ろうとすると、道が広くなっていた。
いえ、冗談抜きで重機で広げられてました。
結果、最初に見つけたハナカマキリは下草もろとも土の下!
あああ…こんなことなら最初に確保しておくんだった…と悔やんでも後の祭り。
せめて翌日にしておいて欲しかったなぁ…。
Vindula dejone♂? EOS50D EF100mmMacroLISUSM
昼飯をパクつきながら集合場所付近をうろついていると、足元に降りてきたタテハ。
その場でVindulaの♂だと(♀はこちら)教えてもらった。
家に帰ってから調べてみると、普通だというV.erotaの♂とは違うような…?
ネットでちょっと調べてみたらV.dejoneの♂に見えるんだけどどうだろうか。
午後の部は近くにある小川へと移動。
前日の話ではここに吸水集団ができるらしい。
Graphium吸水集団 EOS50D EFEF300mmf4LISUSM トリミング
ちゃんと吸水してるのがいた。
年末は時期的にあまりよろしくないということで集団は小さめだったけれど、いないよりは遥かに遥かに…。
左端がG. arycles、中央がアオスジアゲハG.sarpedon、右はミカドアゲハG.doson、右の後にボケてるのがオナガタイマイG.antiphates。
アオスソビキアゲハ EOS50D EF100mmMacroLISUSM
アオスソビキアゲハLamproptera megesは最初こそ何匹かいたが、そのうち姿を消した。
割と人の気配を嫌がるのかもしれない。
オナガタイマイ EOS50D EFEF300mmf4LISUSM
オナガタイマイが草むらへ移ったところで一枚。
今年の年賀状はこれでした。
アタマスフタオ EOS50D EFEF300mmf4LISUSM
アタマスフタオPolyura athamasの姿も。
フタオチョウの仲間とはめぐり合わせが悪く、アタマスもここで見たのが初めて。
今回はチャイロフタオCharaxes bernardusには見事にフラれてしまったけれど、アタマスだけでも撮れてよかった~。
ルリモンジャノメ EOS50D EFEF300mmf4LISUSM
去年も撮ってたのに出しそびれたルリモンジャノメElymniashypermnestra。
こいつはこのあと自分の顔にとまってきてしまい、海野さんに激写された(しかも魚眼でw)。
写真を出してないのはたぶんキチャナイ絵になったせいかと…。
ビリ EOS50D EF17-40mmf4LUSM
日が陰ってきてチョウたちの行動が鈍り、まったりモードになったころ、親子連れがやって来て魚を取り始めた。
最初は釣りかと思っていたが…これは所謂"ビリ"ってやつですかい?
日本では確か規制されているためにほとんど見かけることのない光景だと思う。
親父さんがビリを扱い、浮いた魚を息子が集めるということをやっていたのだけれど、これが面白いほどよく採れる。
獲物 EOS50D EF17-40mmf4LUSM ストロボ
ちょっと声をかけて獲物を見せてもらった。
主な獲物はスネークヘッド(ライギョの類)、コイ科もろもろ、ナマズなんかの仲間が多く、真ん中のグーラミィは自分が馴染みがあったので引っ張り出したもの。
日本でスリースポット・グーラミィTrichigaster trichopterusとかで売っている種類だと思う。
その様子を見ていたze_phさんが一言「当たり前ですけど、本当にいるんですねぇ…」。
まったくもって同感だ。
何故か分からないけれど、こういう違和感はムシより熱帯魚の方がちょっと大きい。
アナバンティッドが好きでハマっていた身としては東南アジアはかなり魅力的なエリアだけど、今はもう日本への持ち込みがキビしそうなのが残念よのぅ…。
オビモンアゲハ EOS50D EF100mmMacroLISUSM ストロボ
さて、ちょいと脱線したけど最後の一詰め。
それまでボロボロの個体しかいなかったオビモンアゲハPapilio demolionの綺麗な個体が来ていたので激写。
淡い緑色を帯びた模様が美しい。
オビモンアゲハ EOS50D Sigma15mmf2.8fisheye
ズボンを濡らしながら撮ったおかげでいい写真になりました。
これにて虫撮り日程全て終了。
あとはホーチミン市へ戻り、シャワーを浴びてから夕飯そして空港へ。
深夜23:55分発の便で日本への帰途へとついた。
今回のベトナム編は以上で終了です。
長文駄文、ショボ写真を見て下さった方々、ありがとうございました。
そしてこの旅の準備段階から終わりまでお世話になった方々へ、深く感謝申し上げます。
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2010.02.21 | Comments(5) | Trackback(0) | 遠征記
