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奄美遠征記その3:海でビーチでまり~んな日

amami3.jpg
奄美遠征二日目。朝8時に起床し、宿の朝食を取ってから出かける。
今日は前日にいただいた情報を元に、虫以外のものをまとめて見て回ることにした。
まずはモダマ(鞘が1m以上になるマメのお化け)を見ようと三太郎峠へ。現地には看板も出ていたが、あまりにも小さかったので見落としてしまい一度行き過ぎる。でも、そのおかげでまたルリカケスを見ることができたからいいかな。


地図をもとに斜面の一面モダマが生えているというところへたどり着く。が!

な~~~~~~~~んもありましぇん。

一応それらしい蔓は見つかるものの、肝心の実がどこにも見当たらない。たしかに昨日「今年は裏年かも…」という話は聞いていたものの、ここまでないとは思わなかった。

ツマベニチョウ
やたらと元気なツマベニチョウが妙にムカつく。

写真を撮る気力も失せ、トボトボとその場を後にする。下山する途中で大きくて素敵なヤスデが現われ、気分を慰めてくれた(ヤスデに慰められるなよ…)。
ヤスデの一種
ヤスデの一種
EOS20D EF100mmMacroUSM ストロボ


さ、次なる目標は絶滅危惧種、リュウキュウアユだ。
こちらも特に障害はなくポイントにたどり着いたが、見られたのはヨシノボリの仲間とエビ、カニの類くらい。途中で大粒の雨が降り出したので切り上げる。
amami3-1.jpg
川を覗き込むワタクシ。この後川に入ってヨシノボリの仲間やエビさんをゲット。(撮影:くぼ氏)

この後は買い物がてら移動。途中で土砂降りに会う。
amami3-3.jpg
奄美は亜熱帯らしく、こういった微気象の変化が激しい。林道を流していても雨の降っているところと晴れているところがごっちゃになっている。
amami3-6.jpg
目的地に到着いたしました。ここで昼食を取ってから海に潜ることにする。最近奄美ではサンゴの白化が進んでいるようで、まともに見られる場所がほとんどなくなってしまったらしい。そんな中、ここには多少サンゴが残っているらしいのでそれを見に来たのだ。
では行ってきます…。ざばざばざば…。






~ただ今素潜り中 しばらくお待ちください~







ずるずるずる………………

上がってまいりました。
二人とも口数は少ない。中の様子は一言で言ってしまうと「惨憺たる有様」といった感じだった。累々たるテーブルサンゴの死骸、崩れ去ったエダサンゴの山、そこから申し訳なさそうに顔を覗かせるキクメイシ、そして残ったサンゴにしがみつくオニヒトデ…。

世紀末ってこんな感じなのかな。奄美で美しいサンゴを見ることはもう叶わない夢なのだろうか。なんだか物悲しい。

暗い気分で次の浜へ。
amami3-7.jpg
法面にいるヤギ。野生化しているようだ。

ささっと到着。事情により場所は明かせないが、アダンの生えている砂浜です(ヒントになってない…)。

まずは今回探してみたかったアシブトメミズムシの探索をしてみる。砂浜に流れ着いた漂着物をひたすらめくっていくという地道な作業。炎天下の砂浜でこんな作業をしているとたちまち汗だくになる。
amami3-2.jpg
オカヤドカリ&アシブトメミズ探索中のワタクシ。(撮影:くぼ氏)

オカヤドカリ
オカヤドカリの一種
EOS20D EF100mmMacroUSM ストロボ

この浜でやたらと目に付いたのはこのオカヤドカリ。小さめの個体がうろちょろしている。後で分かったことだが奄美にはオカヤドカリ、ムラサキオカヤドカリ、ナキオカヤドカリと3種類のオカヤドカリが生息しているそうだ。そこまで注意してみていなかったので詳細な種名は?ということで。

しかしながら何もでない。いる昆虫といえば腐ったアダンに住み着いているシロアリくらいなもの。あまりにも暑いので一時間そこそこでギブアップしてしまった。
一度ガソリンを入れに町へ出て、再び同じ浜に戻る。GSのおばちゃんは「どこから来たの?」とか「この辺の車は早いから気をつけてね」とか言ってくれたのだが、どう考えても奄美の車は安全運転な方だ。そういう遅い車を二人して"島時間"と言っていたとはおばちゃんの知る由もない。
本当の目的は日没直後ぐらいがいいらしい。しばらく時間があったので道端にいたクモなんぞを撮影して時間を潰す。
チブサトゲグモ
チブサトゲグモ
EOS20D EF100mmMacroUSM ストロボ

チブサトゲグモ。腹部の突起を乳房に見立ててこの名がついたらしい。以前沖縄でも見ているが、改めてきっちりと撮影しておいた。腹部の模様がドクロのようにも見えて面白いクモですな。
オオジョロウグモ♀
オオジョロウグモ
EOS20D EF100mmMacroUSM ストロボ

こっちは日本最大のクモ、オオジョロウグモの♀。成長した個体(脚含む)は成人男性の手のひらぐらいの大きさになる。
オオジョロウグモ
オオジョロウグモ頭胸部
EOS20D EF100mmMacroUSM ストロボ

頭胸部は美しい金色の毛で覆われている。なんだか拾い物をしたようで嬉しい。
オオジョロウグモ♂
オオジョロウグモ♂
EOS20D EF100mmMacroUSM ストロボ

同じ巣にいたクモ。オオジョロウグモの♂でまず間違いないと思う。体長は10mm程度と小さく、巨大な♀とは印象が違う。クモの仲間ではこういう"蚤の夫婦"がすごく多い。

クモを撮影しているとちょうどいい頃合になった。懐中電灯を用意して浜辺に降り立つ。
目的のものは果たして見られるのか…?
夜はまだ始まったばかりである。

てなところで次回へ~つづく。

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2006.08.22 | Comments(0) | Trackback(0) | 遠征記

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