トガリバホソコバネカミキリ
6/29のこと。
いつものように会社の構内を歩いていたら、足元の影に気付いた。
んんん…と顔を近づけ、そのままキャッチ。
なんとトガリバホソコバネカミキリの♀だった。
ホソコバネカミキリ属Necydalisはカミキリムシの中でも特に良くハチに擬態した一群として知られ、種によってはなかなか得られないことも相まって熱狂的なファンがいるグループだ。
トガリバホソコバネカミキリ♀近影。
金色の微毛が美しい。
自分は特にカミキリ屋というわけではないが、それでもNecydalisという言葉の響きには或る種特別な思いがある。
もっとも、それは現実味を帯びているわけではなくて、雲の上の存在であるだろうなぁ…という意味ではあるが。
もちろん、今の今まで採集、撮影はおろか、その姿さえ拝見したことがなかった。
横から見ると本当にハチそっくり。
それが今回偶然に目の前に姿を見せてくれた。
今では時期と場所さえ選べば採集は難しくないといわれる本種だが、日常生活の中で出会える確率はいかほどなのか。
食樹としてタンナサワフタギという種類だけは頭に入っていたが、図鑑によれば同じハイノキ科のサワフタギ、ハイノキでも良いようだ。
タンナサワフタギとハイノキは諏訪にはないだろうが、サワフタギならあったような気がする。
ただ、図鑑で見ると分布の北限が長野県になるようだ。
いままで諏訪での記録があるのか、自分は知らない。
翅を広げると更に擬態度アップ。
飛翔する際には後ろ足をダラリと下げて飛ぶので、アシナガバチの女王にそっくり。
ソリダやアルマンだったら八ヶ岳山系でも採れるだろうし、市街地で見られるとしたらギガンテア…。
そんな風に漠然と思っていたが、まさかトガリバがくるとはね…。
トガリバホソコバネカミキリ Necydalis formosana
2011年6月29日 長野県岡谷市産(室内撮影) EOS7D EF100mmf2.8MacroLISUSM ストロボ(SP580EX、ヒカル小町Di)
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2011.06.30 | Comments(5) | Trackback(0) | 甲虫
